【医学部の勉強】 CBT・OSCE・ポリクリ・医師国家試験とは【6年間の流れ】

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こんにちはとーかです。

医学部の勉強って大変そうだけどぶっちゃけ何してるの?という疑問にお答えしていきます。

まず、医学部について何も知らないという人はこちらから読んでください

医学部の大学生活 現役医学生が明かす勉強・恋愛・バイトなど9つの真実 – イカした医学生

 

 医学部の6年間

医学部は6年制、一年ずつスケジュールの流れを解説していきます。

 1年生~大学生活の始まり~

大学入試をのりこえ長い大学生活の始まりです。1年生の間は医学生も「一般教養」を学びます。語学や数学、経済学から哲学まで興味のある分野を選ぶことができます。この1年間は総合大学だと他学部の学生とも交流があります。サークルなどにも所属し、”ふつうの大学生活”を楽しめるのはこの1年だけです。ここは変にマジメにならず、いろいろなことに挑戦し遊んでおくべき!後悔しますよ。

ちなみにキャンパスが変わってしまうので単位を落とすと面倒なことに。下手したら留年なんて話も聞くので勉強も落とさない程度にやりましょう。

2年生~医学との邂逅~

ここからいよいよ専門科目、医学らしい勉強が始まります。とはいってもまだ基礎の部分なので内容に興味が持てない人が多いかもしれません。しかし、生理学・解剖学などはのちのち学ぶことのベースになる内容です。ここをいい加減にしてしまうと後々痛い目をみることになるかもしれません。2年生の間にほとんどの大学で「解剖実習」がおこなわれます。実際に人間のご献体をつかわせていただいて行う解剖実習は大変ですが、本当に学ぶことでいっぱいです。感謝の気持ちを抱きながら、しっかりと勉強しましょう。

また、医学部のテストの洗礼を受けるのも2年生です。膨大な試験範囲と格闘して効率のいい勉強法を身につけないとこれから医学部で生きていけません。過去問などの情報は逃さないようにアンテナをはっておきましょう。

 テストについて

医学部のテストはかなりきついです。なんといっても範囲が膨大で暗記することだらけ。知らない単語ばかりなのに教科書は1000ページにもなり、専門科目ひとつで高校の地理なみの暗記量が要求されます。それが試験期間中に立て続けに行われるのです。しかも専門科目は落とすと即留年

こんなのまともにやってたら無理です(やってのける人もなかにはいますが)たいていの人は過去問を使って勉強しています。また優しい先生がこっそりどこがテストにでるか教えてくれることも。これらの情報を逃さず効率的に勉強することが医学部の試験勉強では大切です。

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3年生~基礎から臨床へ~

大学にもよりますが、3年生はまだ基礎の勉強が続きます。病理学や薬理学など少しづつ病気に関する勉強に近づいていきます。それぞれの科目で実習があるので課題のレポートがきつかったです。研究室などに1か月くらい配属されるのもこのタイミングが多いと思います。だんだん普段の授業と実習のこなし方もわかってきて余裕が生まれ、だらけてしまう人も多いです。そしてテスト前に大慌てするんですけど(笑)

後期になるとついに臨床科目がスタートします。これは脳神経外科・消化器内科などの病院などで見る診療科ごとの内容で授業が行われます。その週は脳外の授業がずっとあって、そのまとめのテストが週末にあるとかですね。そう、毎週テストなんです。授業で配られるプリントの量は毎週100ページほど。この範囲のテストを毎週こなさないと進級はできません。

実習について

医学生はかなり実習が多いです。解剖実習、組織学実習、生理学実習、薬理学実習、微生物学実習etc. しかも実習にはレポートがつきものです。夜遅くまで実習が長引いても眠い目をこすりながらレポートを書かなければいけません。

こればっかりは慣れるしかありません。どうせ医師になってもカルテという名前に変わるだけだよとは先輩の言。。。

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4年生~いよいよ本格勉強~

前半は臨床科目の続きです。3~4年生にかけてはかなり大学独自のカリキュラムになるので一概には言えませんが、研究室に行ったりPBLチュートリアルなどをやったりしています。

そして4年生の終わりにはCBT・OSCEという二大試験が!CBTは1~4年までで習ったほぼ全分野が範囲の筆記試験です。選択肢なのでセンター試験のようなものですかね。分厚い医学書片手にQBなどの問題集をひたすらやらなければいけません。CBT前は大学受験より勉強していたと思います。

OSCEは実技試験。実際にある程度診察ができるかどうかが試されます。とはいってもここでは血圧の測定や聴診器の使いかたなど簡単なものだけ。本番は緊張しますがちゃんと練習してふつうにやれば大丈夫!

 5年生~病院デビュー~

座学は一旦区切り、ここからは病院で実習が始まります。いわゆる”ポリクリ”です。

付属の大学病院などで2~3週間ごとにひとつの臨床科を回ります。これを5年生の間はひたすら繰り返します。主にやることは「外来見学」「病棟実習」「手術見学」。

病棟実習では実際に受け持ちの患者さんがあてがわれて、治療のみならず様々なことを学びます。特につらいのは手術見学。初めて見る手術はテンションが上がりますが、慣れてくると先生方の頭で術野は見えない状態で何時間も立ちっぱなし。しかも急に呼び出されたり夜遅くまで長引いたりの不規則な実習なので、バイトなどもいれにくい。。

しかし、このポリクリは将来進む診療科を考える大切な機会です。いくら授業で説明されても、実際にポリクリで回ってみると印象が180°変わるという声は多いです。自分が将来ここで働きたいか?という視点でポリクリを過ごすことをオススメします。

マッチングにむけて病院見学などを始めるのも5年生からです。気になる病院の情報収集は早く始めるにこしたことはありません。

ポリクリは「リアルお医者さんごっこ」?

一部の医療関係者からはポリクリは”リアルお医者さんごっこ”と揶揄されることがあります。参加している医学生も自虐的な意味で使いますが‥

これは決してふざけている、遊んでいるという意味ではなく、医学生ではまだついていけないということなんです。実際の医療の現場では、まだ学んでない内容が知らない略称であるいは英語で飛び交います。2週間やそこらでそれを理解するのは実質不可能です。結果としてポリクリはほぼ見学になってしまいます。見ているだけなのに患者やコメディカルからは「先生」と呼ばれる。そんなギャップを意味するお医者さんごっこなのです。

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6年生~最後の壁 国試~

長かった学生生活もこれが最後。医師国家試験にむけて全力を注ぐ1年がやってきました。といっても実際のスケジュールはもう少し複雑です。外部の病院実習などをやりながら国試対策のビデオ講座(テコム・メックなど)を見てQBを解いて知識を深めます。

夏になるとマッチングに参加して研修先の病院を決めつつ、ますます勉強を加速させていきます。10月には各大学の卒業試験が待っています。この卒業試験に合格しないと国家試験を受けることはできません。

医学部は他学部と異なり、卒業論文はありません。その代わりとなる卒業試験はまさに国試の模試!専門分野から重点的に出してくる先生もいますが、基本はほぼ国試対策の延長です。ただここでも先輩からもらった卒試の過去問は必須。医学部の試験対策は過去問に始まり、過去問に終わるのです。

卒試に合格するといよいよ医師国家試験。6年間の勉強の成果を3日間に凝縮させます。920分500問を解ききるとついに勉強から解放!卒業旅行など社会人になる前のつかの間の休息を楽しめます。

合格率90%国試は簡単?

医師国家試験の合格率は例年90%前後。この数値だけ見ると簡単に思えるかもしれません。

しかしこの試験を受ける母集団を考えてください。

受験最難関とも言われる医学部に合格し、厳しい実習や試験に耐え、毎年何割かが留年していく中を生き抜き、卒試に受かった人だけが受ける権利を持ちます。

逆に言うとそんな人たちが死にもの狂いで勉強しても1割は落ちてしまうのです。

国試なんてふつうにやれば受かるよ~という先輩の言葉は聞き流しましょう。

乗り越えた苦難も後から振り返ると楽だったと感じるものですよね。

まとめ

医学部の6年間どうだったでしょうか?

世の中のお医者さんはこんな学生生活を送っていたんです。

これだけ見ると大変すぎて絶対無理!と思うかもしれませんが意外とやっていけます。

みんなバイトに部活、飲み会なんかでけっこう遊んでいます。

少しは医学部のことがわかっていただけたら幸いです。

ありがとうございました!

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