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医師の「不勉強」をインセンティブや罰則で解決できるのだろうか【医療のアキネイター】

医師とは生涯学び続けるものである。
文言は違えど、医師なら誰しも言われてきたはずです。

しかし、医師国家試験に合格したあとに主体的に学び続けるための環境・制度が十分であるといえるでしょうか?
医師がみな主体的に勉強しているなら、ガイドラインの遵守率はもっと高いはずですし風邪や軽症患者に広域の抗菌薬を投与して耐性菌を作ることもないはずです。

 

医師が不勉強であることは間接的に患者を殺します。
その倫理観は重要ですが、倫理観のみで日々進歩し膨大な知識が増えていく医療についていくことは難しいと思われます。
医師国家試験でさえ年々要求される知識や思考力は増え続けています。臨床の場で専門分野以外まで追い続けるのは不可能でしょう。

 

勉強させるための方法としてインセンティブをつける、または罰則をつけることが挙げられます。

インセンティブは、正しい治療をおこなった場合に報酬を与える、最新の治療を学ぶことでメリットが得られるようにするなどのポジティブな動機づけです。
学会や講習会で勉強する、資格を得るとできることが増えるなどでしょうか。

罰則はシンプルですね。正しくない、不勉強なことに罰を与えます。
不適切な治療では診療報酬が弾かれる、資格がないとできないことがあるとかでしょうか。

 

ですが、現状ではインセンティブにしろ罰則にしろ十分に機能しているとはいえません。

インセンティブも罰則も弱く、結局個人に依存するかたちになっているからです。

 

私が考える解決策は、AIの導入です。

医師個人の知識と経験に依存していたところを、AIによる集合知で診療します。これによって常に上級医が付き添って診療するような形になります。

AIの進歩によってそう遠くないうちに、AIだけでも見落としがない最低限の診療はできるようになるはずです。
特定の人物を思い浮かべて質問に答えていくと、魔人がその人物を特定してくれるサービス「アキネイター」の病気版ができたら便利ですよね。
もちろん症例数(データ)が少ないものだったり、判断が難しいものは人間がおこなう必要がありますが、AIのサポートによって致命的なミスは減らせます。

現在は他科にコンサルタントしていたところをAIに相談することで、最適な治療を「研修医」でも行えるようになるかもしれません。
イメージとしては飛行機のパイロットです。自動で診断・治療をしてくれる部分と、人間が判断・操縦する部分を組み合わせていきます。間違った治療や処方をしようとしたら訂正してくれるので、自動車のブレーキ踏み間違い防止機能の面もあります。
忙しい医師がわざわざ後輩を「指導」する手間も減りますね。医療費やその他の問題の解決も期待できます。

医学書は膨大です。あれだけの量の書籍が人間向けに出版されて再教育されているコストを考えればAIを教育した方が合理的ではないでしょうか?AIは忘れませんし死にません。

 

世界中の最新の知見を誰でも利用でき、最適な医療を行えるようになることは、医療者や患者、医療全体にとって素晴らしいことです。
医師の不勉強は、インセンティブや罰則だけでなくテクノロジーによってシステムを変えていけば解決できるのではないでしょうか。

ありがとうございました。