ゆるふわママ女医は悪いのか?限界を迎える医師の雇用システムと働き方改革

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こんにちは医学生とーかです。

医師の働き方、キャリアプランについて考察されているこちらの記事(ふつうの医者の働き方について考察してみる。)を読んで、とても参考になると同時に、Twitter上で気になる反応をいくつか見かけたので、ゆるふわママ女医について思うことを書いてみます。

注意

理想論垂れ流しです

ゆるふわママ女医というパワーワード

自虐的にも批判的にも使われる「ゆるふわママ女医」

過重労働が当たり前の医師の世界において、9時5時勤務、当直土日免除、オンコールなどの待機もないという”ホワイト”な働き方をする既婚子持ち女性医師を指す単語のようです。

当直免除のゆるふわママ女医は、たぶん一番の勝ち組。旦那さんがお医者さんのママ女医さんは当直免除、9時5時勤務、土日なしが徹底されていて、そのくせ平日バイトは当然のように行き、週末に開かれる飲み会は2次会まで参加している。独身女医や下っ端医師はその分当直して土日もないのに給料は同じ。おれだって家庭があるんだと思っている男性医師は多いはず。そんなのおかしいじゃないか、なんて声を挙げようものならハラスメントなんて言われちゃう。なぜ、大学医局がママ女医にめちゃくちゃ忖度してるのかは永遠の謎だ。

先ほどのブログでは、このように書かれていました。めっちゃ言いたいことは分かります!

僕が実際に働いていて、当直や土日業務をこなしている立場ならぜったい文句言ってると思います。平日バイトまではいいとして、飲み会二次会まで参加できるなら、普段ももっと働けよ!って。

ゆるふわママ女医が批判されているのは、

  • ラクに働いている(ように見える)のに給料が変わらない
  • スキルが低い(人もいる)
  • そのくせ飲み会には参加する

こんな点でしょうか。

 

がしかし、他人を羨んで足を引っ張っていても誰も幸せになれません。

理想論かもしれませんが、みんながホワイトな働き方ができればいいと思うのです。

僕も9時5時、当直土日なしがいい…!

 

 

医師の雇用システムの限界

そもそも、医師の雇用システムが歪んでいて現在の世の中の流れにフィットしていません。

いつ何が起こるかわからない医療の現場で、応召義務もあるのに、主治医制を貫こうとすることがまず無理だと思いませんか。何かあったときに必ず主治医が対応しなければいけない、となれば医師は休めません。これだけ世間が「働き方改革」を叫んでいるのに、いまだに昭和脳の医局や病院はいずれ人が離れていき淘汰されていきます。

複数人で患者を共有する複数主治医制、もっと言えば交代勤務制にすべきです。

個人的には、今までそのシステムで回してきたのはそうするしかなかったからだと思っています。昔は人手も足りず、医師の業務も多かったので、ひとりが担当する主治医制の方がよかったのでしょう。しかし現在は、チーム医療でタスク・シフティングを進める流れや、電子カルテの普及による情報共有コストの低下などがあり、医師ひとり当たりの拘束時間を減らすことができるはずです。

当直明けにそのまま勤務するなんて世間一般からしたらあり得ませんからね。少なくとも翌日午前中には帰れるようにすべきです。

もちろん、すぐに現状を変えることは無理ですが、「でも無理だからしかたない」では何も変わりません。

業務のムダを効率化したり、カンファを勤務時間内にしたり、時間外や土日に行うICを減らしたり、できることはあるのではないでしょうか。何が医師をそんなに忙しくしているのでしょう?看護師さんは交代勤務じゃないですか。

交代勤務もできないのに将来医師は余るとか言われても‥

 

女性医師の年次推移

女性医師の年次推移 – 厚生労働省

女性医師の割合は今後どんどん増えていきます。そうなってきたときに、出産や子育ての支援を十分におこなえるか、子育て中の女性医師が活躍できるかが医局や病院の命運を分けると思います。

 

雇用側の問題としては、雇用システムを見直すべきです。

残業代はきちんと払うのは当たり前ですし、人手不足なら医師の数を増やして、ひとり当たりの業務と勤務時間を減らしていった方がいいと思います。そうなってくると、病院の集約化が必須になります。そもそも病院が乱立して医師が散らばってる状態がよくないですよね。これから日本の人口は減っていくんですから。

勤務時間内に、できるだけ通常業務が終了するようにして、それ以外の労働に応じてきちんと報酬を発生させないと不公平感はなくなりません。残業や当直、オンコールにはきちんとお金が払われるべきです。

 

常勤医の給料が低くて、非常勤(バイト)の給料が異常に高いのも原因のひとつです。

これずっと疑問なんですよね。どうしてバイトの方が優遇されているのか。当直ひとつとってみても、常勤なら一泊2万くらいなのに、バイトになると5~10万とかになりますよね。奥さんや家族をほったらかしにして、不倫相手に貢ぐ男とそっくりじゃないですか。

医局の権力(人事権を行使して関連病院を従わせ、医局員には所属する見返りとして割のいいバイトを紹介する)を高める悪習のせいとも言われていますが。

 

いずれにせよ、深夜や土日など、できたらみんなが働きなくない時間に働く人は必要です。となると、そのできればやりたくない仕事は、善意に頼ったり義務で押し付けるだけでなく高い報酬を与えるべきです。

 

遠隔医療やAIとかで人間の負担が減ればいいのに…

 

まとめ

ゆるふわママ女医が批判されているのは、

  • ラクに働いている(ように見える)のに給料が変わらない
  • スキルが低い(人もいる)
  • そのくせ飲み会には参加する

でした。つまり、

  • みんながラクに働ける
  • 働いた分に応じて給料がもらえる

こうなれば、仕事と家庭を両立したい人も、もっと働ける人、働きたい人もみんなハッピーになるのではないでしょうか。業務を減らして、スキルとやる気のある人にはやりがいと報酬を、スキルの低い人には自己研鑽の時間を。みんなが帰れる環境なら、飲み会に参加するのもしないのも自由ですよね。

 

今後は、女性医師の力がなければ医療は成り立ちません。ゆるふわママ女医を妬んでも誰も幸せになれません。

せっかく医師に働き方改革の波が来ようとしているのに、自分たちで足を引っ張りあうのはやめませんか。

女性だけでなくみんながゆるふわな働き方もできる環境が理想的だと思いました。

 

医療の問題点についての考察

日本の医師は義務感に縛られた「労働中毒」だ【日本医療の問題点】

 

今回はシステムに問題がある!と言いましたが、結局はゆるふわママ女医さんのキャラにもよると思います。

1 COMMENT

フェミって存在自体が害悪

>人手不足なら医師の数を増やして、・・・

これ、「医療費、税金負担が国民にくるけど、それは負担したくないんだろ」と批判されてます。
リベラルの空想理想主義はバカと紙一重ですね

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