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オリンピックの医療スタッフ無報酬で予想される最悪の未来について

2020年の東京オリンピック・パラリンピックについて様々な問題が生じていますが、僕が特に気になったのが、医療スタッフが責任者を除き、報酬が払われないボランティアで確保されることになるとのニュースです。

http://news.livedoor.com/article/detail/15448413/

医師ですら無報酬なのかこの国は

医学生の僕が言うのもあれですが、医師というものは簡単になれるものではありません。そんな専門職にさえオリンピックのためだから、「お気持ちのある方」といって無報酬で働かせようとするのが2020年の日本の姿なのでしょうか?
医療職に休みなんてほぼないので、本来の仕事を休んで参加することになると思いますが、給料はなし。下手したら交通費や滞在費もでないんでしょ。。
しかも、国際的な医療経験や言語能力が求められます。言葉の通じないアスリート相手にサポートするのがどれだけ難しいか。
忙しいなか誰がこんなボランティアに参加するの?

実際どうやって集めるつもりなのか

大学病院などの医療機関や、地域の医師会などの関係団体に協力を求め、要員の確保に努める。
病院の職務の一環として引き受けていただけるところや、職員の方でお気持ちのある方に来ていただけるというのもある。

なるほどなるほど、頭お花畑ですね。

最悪の未来について

とはいえ、なにかしらの策で人を集めてくるはずです。

1 忙しい勤務医が(半強制的に)徴収される

大学病院などの医療機関から集めるとのことなので、組織委員会から依頼された病院が半強制的に勤務しているドクターや看護師を派遣することになるかもしれません。
そのさい、スタッフの扱いはどうなるのでしょう。組織委員会からは報酬は支払われないとのことなので、病院が五輪のためにボランティアするスタッフに給与を払うのでしょうか?
それともボランティアなのでどこからも給料は支払われない?下手すると、五輪に行かされる日が「有給」扱いになるかもしれませんね。
医師が減ることで外来が混雑したり、手術が延期したりと患者にも影響があるでしょう。

2 研修医が派遣される

医療機関が医師の派遣を要請された場合、労働力として使いやすい「研修医」が派遣されることになる可能性もあります。研修医は卒後2年間の研修期間の医師で、はっきり言ってまだまだ一人前とはいえません。そんな研修医に各国のスーパーアスリートの治療を任せられるのでしょうか。

3 開業医がやらされる

医師会(実質開業医の機関)にも要請するとのことなので、開業医の先生が五輪医療スタッフをやらされるかもしれません。自分のクリニックを休みにして五輪のためにタダ働きなんてしてたらどれだけの損失か。近隣の患者も困ります。

4 変な医師が宣伝・布教目的にやってくる

自主的に名乗り出る人が少なかった場合、業界で鼻つまみにされているような変な医師が、宣伝や布教目的にやってくるかもしれません。「オリンピックのスターも絶賛した〇〇治療」なんかヤバそうです。無報酬だから責任もないですし。

あと、責任者だけは報酬が支払われるとのことですが「報酬を受け取ったんだからなにがあってもお前の責任だろうが」と全ての責任を押し付けられる未来が。。。

 

金の介在しない仕事に責任もない

とある漫画のセリフですが、まさにこれです。
通訳スタッフや一般スタッフもボランティアとのことですが、仮にも「東京オリンピック」は日本の威信にかかわる大イベントのはずです。そんな五輪を支える人材をボランティアでまかなおうとするのは「やりがい搾取」であり無責任だと考えます。

最後に
「組織委員会の役員の報酬をゼロにしろ」と叩く人には違和感を覚えます。
カネの介在しない仕事に責任がないのなら、無報酬にしろと叫ぶのではなくもらった分だけ仕事しろと訴えるべきではないでしょうか。

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