Amazonタイムセール祭りのお得情報!

津川友介先生の「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」から考えるトンデモ健康情報

こんにちは医学生とーかです。
UCLA助教授の津川友介先生の

「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」を読みました。

健康に関するトンデモ情報があふれる日本で、きちんと科学的に証明された貴重な健康に関する本です。

「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」

 

医学部を卒業し、ハーバード大学で博士号(PhD)を取得し、聖路加国際病院、世界銀行、ハーバード大学勤務を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で助教授をされている「津川友介」先生。

経歴が多岐にわたってわかりにくいのですが、医療政策学、医療経済学などを専門にされている”医療と統計”のプロです。

論文やデータの扱いを得意とする津川先生が、健康に関するトンデモ情報があふれる日本の現状を憂いて、科学的に証明された(エビデンスのある)食事に関する本を出版されるということで楽しみにしていました。

 

健康に関する正しい情報がわからない時代

毎日何気なく摂取している食事。自分が食べているものが果たして健康にいいのか分かっている人は少ないと思います。

テレビや雑誌では「最新の研究で〇〇がカラダにイイことがわかった!」や「〇〇を食べるだけで健康に!」、「長生きしたければ〇〇をやめなさい」などがあふれています。健康に気を遣うようになった中高年や主婦はそうした情報に見事に踊らされているのです。僕の両親や親戚も例外ではなく、そうした健康情報を知るとお互いに教え合ってあれこれと実践することに懸命になっています。

健康、特にコントロールしやすい”食事”で健康になりたいと思うのは当然の心理です。ですが、今の日本は視聴率や売り上げのために正しいこと、正しいかどうか証明されてないこと、正しくないものまで十把一絡げで氾濫しています。はっきり言って医療従事者でもその真偽を見極めることは困難です。

せっかく健康意識が高い人が、テレビや本の誤った情報を信じてしまうことでその努力が無駄になったり、不健康になってしまうのはとても残念なことだ。

本書p119より

そんな状況に一石を投じたのが本書です。医療と統計のプロである津川先生が、現時点で科学的に証明されている健康にいい食事について解説されています。

 

細かい内容を紹介はしません。ぜひ買って読んでください。

 

医学生の感想

タイトルはネット上でも議論を呼んでいました。世間一般に売られている「健康本」と見分けがつかないではないか、と。しかし、津川先生自身がTwitter上でおっしゃていたように、そうした健康本に食いついてしまう層に読んでもらうことが目的なのでこの決断に関しては正しかったのではないかと思います。

往々にして医療者や有識者は一般人の視点を忘れがちです。その齟齬がさらなる誤解を生み、両者を断絶させてしまうという点は健康を食い物にするメディアたちでも述べられていました。胸に刻んでいかなければいけません。

 

冒頭に「炭水化物は健康に悪く、食べると太る」や「「βカロテンやリコピンは健康に良い」といったもっともらしい健康情報を否定することで、読者の興味を引きつけています。しかも、そこで医師や栄養士が正しいとは限らないこと、本書がエビデンスに基づく内容であることをアピールして信頼を得ようとしています。こういった本を周りに薦めても途中で飽きて読むことをやめてしまう人が多いので、こうした構成で興味と信頼を得るのはgoodだと思います。

 

こうした本は、専門家と一般人で言葉に対する定義が異なることから起こるコミュニケーションエラーが多いと考えています。また、受け手の読解力により同じ文章でも読み取るメッセージが異なってしまいます。こうしたことができるだけおこらないように、単語の説明や誤解のおきにくい表現で工夫されているのが随所から伝わってきました。それでいて難解で冗長な専門書のようになっていない読みやすさがありました。これならおそらく知識のない人でも誤読はそこまでおこらないのではないでしょうか。

読者が元となった研究や論文を調べるためのリンクがついている本はいいですね。データの出どころがわからないと批判もできません。この本では、エビデンスに基づく内容と、筆者の考えが区別できるように書かれていました。こうした工夫もすばらしいです。

しかし、東洋経済オンラインの記事が炎上していたことを見ると、どうやら中途半端に知識のある人がいちばん厄介なのではないかと思えます。交絡因子の存在などは知っているものの、リンク先の論文は読まないといった人は、自分は賢いからこの記事に騙されないぞといった気持ちでいるからです。この問題は根深そうです。(東洋経済オンラインはタイトルがよろしくない気がしますが)

 

根拠となる論文や研究を紹介するときの文章が、最低限のポイントを押さえていてとても参考になりました。自分が論文を読むときに注意しなければいけないポイントがわかります。そういう意味でも、医療従事者こそ、この本を読んでみるといいと感じました。これを読んで理解できなければ、論文はおろかガイドラインも危うい気がします。僕も勉強します。

 

人には健康になる権利も、健康にならない権利もあります。本書を読んで、それでも白米や赤身肉を食べようと思うのも自由です。そんなに簡単に食生活は変えられません。

しかし、正しい情報を知りたいと思う人が正しい情報にアクセスできる環境を維持することは大切です。そして、正しくない情報に踊らされることのないような環境を作っていくことも。

最後に紹介されていた英語で正しい情報を入手するステップをとりいれてみようと思います。

手始めにこの本を両親におすすめしました。みなさんも読んでみてください。

ありがとうございました。

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です